mito

るろうに剣心 最終章 The Finalのmitoのレビュー・感想・評価

3.5
2021年49本目。
るろうに剣心の実写版。
原作のラストエピソードである、人誅編を描く。

かなり間が空いての人誅編の実写化。
しかも、人誅編自体が、原作の中でも若干難有りなエピソードのため、実写でどう料理するかは個人的に興味深かった。
(薫関連のアレとか、志々雄真実対決後の縁登場の格落ち感など)

原作で最も物議を醸した、薫関連のアレはしれっと削除している。「まあ、そりゃそうだろうな」と思える要素なので、変に原作準拠でぶっ込んで来なくて一安心。
志々雄真実対決後の縁格落ち問題は、雑誌連載と違って、5年以上空いた公開時期が功を奏して、そこ迄違和感感じず観れた。

剣心の過去については、一作目から続く、ダークナイト的な暗い作風との親和性が高く悪くない出来。
過去の回想についても大事な要素の抜き出しも悪くなく、最小限のダイジェストでクドくもなく良い塩梅に感じた。
故に、過去回想をメインに据える後編の映画が不安で仕方ないが…正直、真っ当に過去の回想をやるつもりなら、本当ただの蛇足になりかねない。

アクションは、相変わらずワイヤーアクションを駆使した殺陣はかなり良い出来。
京都編あたりから所々で感じられた、現代アクション的な動きをし過ぎて、殺陣に見えなくなる現象はかなり少なくなっていた。
また、話の構成的に今まで以上にアクションシーンが占める割合が上がっており、その点は、作品のコンセプト的にも正解。

あと、過去作から通して、尽く映画の空気を壊す神谷道場組の登場時間が少ないのもポジティブな要素。
何年ぶりかの実写版剣心だけど、序盤数分程度の神谷道場組メインのシーンの酷さと言ったら…。皆こんなに演技酷かったっけ…と改めて驚かされた。
mito

mito