えいがうるふ

罪の声のえいがうるふのネタバレレビュー・内容・結末

罪の声(2020年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

人生には知らないほうがいいこともある。結果的には今更知ってもどうにもならない過去への訣別だけでなく、まだかろうじて先のある誰かを救うことができたから良かったようなものの、色々考えさせられてけっこう疲れた。

作品構成としては冗長。長尺の割に淡々と進むので、伏線回収や展開の妙でドラマとしての深みを感じるような面がなく、かといって犯罪ものとしてはかなりガバガバで関係者たちは見知らぬ他人に内情をベラベラしゃべるのでスリルもへったくれもない。

最終的にはいろいろ盛り込みすぎて焦点がぼやけたままエンディングとなり、たくさん食べたのに栄養が足りないような、どこか腹落ちしない印象だけが残った。

それにしても宗教であれ政治的信条であれ、親のイデオロギーに振り回され人生を潰される子どもたちが不憫過ぎる。
どちらかといえば、子どもという存在は神様から一時的に預かって子育てという楽しみ&苦しみを味合わさせてもらってるだけで、決して親の所有物ではない、と考える自分には理解し難いのだが、そう思ってる自分の方が世間的には少数派なのだろうか…。