ノラネコの呑んで観るシネマ

ストックホルム・ケースのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)
3.7
アメリカ人のおバカな犯人が、刑務所の仲間を助け出すため、スウェーデンの銀行で人質籠城事件を企てる。
人質が犯人に好意を抱く、「ストックホルム症候群」の語源になった事件がモデル。
イーサン・ホークのダメ人間キャラクターが可愛くていい。
だが警察とのコンゲームの部分は面白いのだけど、肝心の人質が犯人に感情移入してゆくプロセスはイマイチピンとこない。
ストックホルム症候群に陥るのは、極限状態の中で、犯人からのちょっとした親切などがキッカケとされるが、人質側の心理描写が不足してる。
そもそも人質の中でまともに描かれてるのはノオミ・ラパスだけなので、どう考えてもバランスが悪い。
結果、なぜ彼女がホークに惹かれたのかよく分からず、ごくふつーのクライムムービーになった。
まあそれはそれで悪くないのだけど、どっちつかずな印象。