【魔法のバス】
ちょっぴり奥手な男の子と、明るくて快活な人気者タイプの女の子の淡い初恋物語。
いいね~初恋やね~。
物語は田舎の子供たちために毎日走るスクールバスが舞台。
とにかく広大な土地なので、通学にも数時間バスに揺られたりもするくらい。
そんな場所にあって、このバスは「伝説のバス」とも呼ばれていた。
度重なる災害でもビクともしないし、洪水でアシュリーのお父さんが亡くなったときは霊柩車にもなった。
ここの人たちの生活の一部となっている「みんなの味方」だ。
バスに乗ってくる子供たちは個性豊か。
花火マニアに信心深い兄弟、つい最近「もも肉」が鶏肉だって知った子や、やたらとトイレが近い男の子。
そうそうドライバーのヒルさんはちょっと偏屈だけどみんなを安全に運んでくれる優しい人。
そんなみんなと毎日乗るバス。
オスカー(主人公)の隣にはいつもアシュリーが座っていた。
言葉に出さなくてもお互いのことが気になっている二人。
サンドウィッチの交換のシーンとか(あ~わかる~その気持ち~)って心の中で叫んでた(笑)
でもある日アシュリーが引っ越すことが決ってしまう。
みんながアシュリーとの別れを惜しむ中、オスカーは寝た振りして最後までアシュリーに「サヨナラ」が言えなかった。
寂しそうにバスを降りていくアシュリー・・・。
(このままでいいのか?ほんとにいいのか?)
今日もバスに揺られるオスカー。
でも、隣にアシュリーはもう居ない。
はぁぁ・・・・。
そんな時、アシュリーを載せた車がバスを追い越していく。
(いいのか?ほんとにいいのか?!)
もうね、最後はビックリ展開なんだけど、バスに乗っている友達の一体感とオスカーの勇気に100点をあげたくなった(笑)
オシッコ漏れそうだったビリーは結果的にはGJ。
恥かしさよりも、照れくささよりも、「大好き」っていう気持ちが勝った瞬間。
二人の想いを繋げるために!走れ、伝説のバス!!
もうみんなと同じ気持ちで「いっけぇ~~!!」ってなってた(笑)
なんだか、初恋の甘酸っぱさとか、友達の心強い後押しとか、一歩踏み出した少年の成長とか・・・
いろんな意味で、見終わった後は「お祭りのラムネ」のような清涼感に溢れていた。
最後なんてホロリとさせられちゃったよ。
短編ではあるけど、キャラクターもきちんとたっていたし、ちょっとしたロードムービーのようなテイストもGood。
ラストでちょっぴりだけ自信をつけたオスカーが、アシュリーの代わりにみんなに話を聞かせてあげるくらいに積極的になった姿をみて「男になったねぇ・・・」と、まるで我が子の成長に目を細めるような心境になりました。
良作です。