うろもとうとか

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のうろもとうとかのレビュー・感想・評価

5.0
何年も前にほぼジャケ借りだった
グランドブダペストホテルを観たのが
ウェスアンダーソンとの出逢いだった
でも当時の自分にはいまいち刺さらず
出遅れて去年辺りにやっと拝観した犬ヶ島で
一気に自分の目は節穴だったことを痛感した
やっと劇場で観ることが出来た彼の作品が
記念すべき長編第10作目の今作であったこと
こんなに劇場で拝観できたことに
喜びに満ち溢れることもそうそうない
本当に力作という印象
音楽の在り方、エンドロールの在り方、
観終わったときの感覚
長年求めていた
劇場で映画を観終わったときの
疲れや押し付けの限りなく少ない
理想的な高揚感を感じていた
過去作をほぼほぼ追えていないのが
恥ずかしいけれど
きっと持ち合わせている手法の中から
場面によって一番がいいものを選ぶとして
こんなに手札の多い、
そしてそれをこんなに使いこなせる監督
他に居ないのではないであろうか
多めの豪華キャストが
話題性だけに感じさせられず
ちゃんと全員に思い入れを抱かされ
そして心から納得させられたの
正直初めてかもしれない
ひとつ難点を挙げるとするならば
読むのが遅めな僕のような人は
まあまあ字幕が忙しく
良い画を見逃してる場面がありそうなこと
若干作戦でもあるのか
その点も含め二度目以降の拝観も
まだまだ意味深でワクワクなことになっていそう
ウェスアンダーソン、とんでもない