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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のNEWおっさんのレビュー・感想・評価

2.5
「このセンス、吉か凶か」

ウェス・アンダーソン監督の最新作はやたら長いタイトル。架空の雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の最終号の内容を描く。

いやこれは今まで以上にウェス色が出ているが、それ故に今まで以上に見る人を選ぶというか。見る人にとっては開始5分ぐらいで挫折するかも。かという自分もちょっと付いていくのに必死だったし、正直雰囲気でなんとなく感じ取ったぐらいで内容はあんまり分からんかった。

雑誌の記事を追体験するような内容で、大きく分かれて3つの話があるんだが、一つ目はまあなんとなく分かったけど、2つ目、3つ目になるにつれてドンドンワケが分からなくなっていく。最終的には結構長いアニメパートが挟まれるし。アクションシーン撮りたくないからアニメにしたんでしょ的な感じで笑ったけど。

それでも最後まで見れたのは画的な煌びやかさと豪華出演陣かな。特に舞台となる街(名前忘れた)はここにトリップしたい気持ちになる。あと、エンドロールにわざわざこの映画用に描き起こした「フレンチ・ディスパッチ」の扉絵集が何枚も出てくるが、これがまた良いデキ。こういうトコまでこだわるのは如何にも監督らしい。

ウェス監督の作品はほぼ見てて大体が好きだったんだが、この映画でちょっと付いていけなかった自分が悔しくもある。それぐらい見る側にも負担をかけている作品であるとも言える。画的には良いんで眼福にはなります。