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思い、思われ、ふり、ふられのaeuのレビュー・感想・評価

3.5
※いつにも増して長文になってしまいました...
この1つのレビューに映画タイトル🎞が6作品分も入ってしまったのは乾くんが映画好きのせいです←


さて、咲坂伊緒さんの漫画とはなんだかんだ縁があるようで『ストロボ・エッジ』に『アオハライド』どれもこれも結構好きで、この『思い、思われ、ふり、ふられ』も原作ぜんぶ既読です。
なので正直、今回は純粋に映画としての評価をするのがすごく難しい...!!!

展開とか映画では描かれていない行間を知ってしまっているから、どうしても原作ありきの見方や、原作と比較した見方をしてしまって。
「こういう構成に変えたんだー!」とか「あーちがう、ここは、あの流れがあったからこその、この台詞なのにー!」とか。

私自身が「一つの映画」として作品を純粋にフラットに観られないこと自体がもどかしかった。
そんな風に観るためには、もう2,3回くらい鑑賞が必要な気がします...


そもそも、ストーリー的に全12巻の内のおよそ11巻分ほどを2時間に詰め込むんだから、重要な部分だけを汲み取って、うまく工夫して繋げなきゃいけないし、登場人物の小さな濃やかな感情の揺れの1つひとつまでは描けない。

それでも、原作での大事なシーンを落とさないよう、言わせる人を変えたり同じ方法でシーンを変えて組み込んだり... 構成なりを工夫して約11巻分をしっかり2時間にまとめていたのが何より凄いなと思いました。

でも!だけど!この映画を観て凄く気に入った方がいれば、是非とも!!!原作も!!!読んで!!!ください!!!という気持ちです。もっと濃やかに4人の人間性や心の動き等が描かれているし、まだまだ胸キュンイベントがあります!!!



あ、そろそろ映画の中身の話をしましょう(遅)

とりあえずまず、最初は、理央は北村匠海くんちゃうやろ!!!って思ってた。なんていうかもうちょっと薄い顔っていうか、男臭くない女っぽい顔の俳優さんのほうが合うイメージだし、和臣(赤楚衛二くん)との区別もはっきり付いていいのにー!って。
だけど観続けると不思議。いや、意外とハマってるかも?ってなったし、最終的には、いやこれ北村匠海くん正解だわ!ってなった。すごい。

特に、シーッ🤫のところの顔の角度は「あ、ちゃんと原作のカットを細かいところまで意識してるんだ。」って思ったくらい、原作への敬いを感じました。

そして赤楚衛二くん!良い!無邪気な笑顔もまさに乾くんだ!実写だ!良い!
福本莉子ちゃんの演技も!由奈感が凄く出てて!作品が始まって、まだどんな女の子像なのかが説明されていない段階で、しっかりめちゃくちゃ内気で消極的な女の子なんだなって瞬時に分かるような、猫背、目線、声の出し方。
特に「双子...」のとこの表情の変化...素晴らしい... 素晴らしいっす...

そ し て な に よ り
浜辺美波ちゃん...!!!美しい!!!可愛い!!
!めっちゃ朱里!!!
本当の笑顔のシーンはめちゃくちゃ可愛いし、内に秘めた弱さを隠すような嘘の笑顔が上手すぎるし、目の光を無くすのも上手すぎる。

そして全ファンに見て欲しい、あのカメラのファインダー越しの景色に突然ヒョコっと入ってくる浜辺美波ちゃん。
全私が「可愛い!!!」って叫んだ。まじでここ何回も戻して見た。内容すっ飛ぶくらい可愛い。罪な可愛さ🥰😭😍🥺

『君の膵臓を食べたい』🎞の時は私はまったくハマらなかったのに、今回の浜辺美波ちゃんは本当にやばいです(褒めてる)(語彙力)
てか、浜辺美波×北村匠海 既視感と思ったらこれかあ...(遅)


でもごめんなさい。1つだけどうしても解せぬ...
亮介... 三船海斗くん。いや全く違いすぎる... ここのキャスティングだけはどうしても納得できず... 尺の関係で映画では亮介はあんまり良い役として出てなかったけれど、実際は結構良いやつなんですよ...


でも原作よりも好きかも!って思ったシーンもあって、原作にはないんだけど理央&和臣のシーンの『マッドマックス』🎞のくだり。良かったなあ。
原作だと部屋でDVD観るって時にチラッと『ブレックファスト・クラブ』🎞が出てくるんですよね。



あ、ネタバレ触れるけど書きたい。

※※※【以下ネタバレ有り】※※※




理央が和臣に双子じゃないこと打ち明けた後に、和臣が、わーわー言う奴のことを「ザコキャラだから」っていうところ。
そのあとの「ちなみに、字幕派?吹替派?」からの理央が笑っちゃうっていうシーンが好きすぎる。ここは本当原作よりも好きかも!

あと原作よりも好きだなあって思うシーンNo.1は、朱里が乾くんにDVDプレゼントするシーン!下駄箱に手紙でって・・・あのシーン泣いた(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)原作では家で手渡しで、泣くようなシーンじゃなかったけど、映画版めっちゃ泣けた... 良かった。

今回この作品で肝になる映画が『アバウト・タイム』🎞だったのは、おーまじか!!!ってなった。原作ぜったい違ったと思って(アバウト・タイムなら絶対印象に残ってる筈なので)、そんで原作の方ではどうなってたっけ...?と思って読み返してみたら、
原作では、乾くんが朱里にオススメする映画は『(500)日のサマー』🎞で、朱里が乾くんにプレゼントする記念すべき1本目の映画は『シング・ストリート』🎞でした。ジャケ写がちゃんと描かれてるの!凄い!咲坂さんってきっと映画好きなんだろうなー!
俄然観たくなったのでこの2本もそのうち観ます!



そんでやっぱり原作が好きな分、あー勿体ないなあ、もうちょい... って思う部分はたくさんある。

たとえば由奈が理央に告白するまでの心の葛藤。
ーー告白する理由出来ちゃったじゃん。
ってなる流れがあるんだよ...

それから姉弟げんかのくだり。
ーー今まで一人で頑張らせてごめん、それから優しいウソをありがとう。
だから俺もこの想いは無かったことに、あれはただのノリだったって、ウソをつくね。
って、そういうのが全部伝わって朱里は泣くんだけど、それが視聴者に伝わらないのでは、ってもどかしくなる...

朱里のことは整理が付いたって報告した理央を想って由奈が泣いた理由も、これでは伝わりきらない。
そしていつのまにか理央が由奈へ惹かれていった流れがあまりに急すぎる!!!笑笑
そんな少女漫画みたいな都合の良い展開あるかい!!!(いや少女漫画なのよ)


でも、私が原作で、たぶんいちばん好きなシーン。

乾くんの「仕方ないって思うしかない」のあとの

「まあでもたまには、言って欲しいよな
『ごめんね』『ありがとう』『たすかるよ』とか
 それだけでいいのにな。」

流れていってしまいそうな気持ちを、すくいあげてくれる言葉。
この台詞がちゃんとあったからそこは満足ー!


乾くんが嘘付くときに首を触るクセ。
原作では鼻を触るんだけど、お兄さんが教えてくれるこのシーン初めて読んだ時に「まじ?」と思って、もう1回最初から読み直して伏線確認しに行きましたよね。笑

映画では、これの説明の後に、その仕草入れてくれてたから割と理解しやすく観れたのかな。
伏線といえば、あのキスシーンの自転車倒れるやつの伏線回収はいいよねええええ。こういうのは漫画(絵)より映像が映える!!!


あ、止まらないので、さすがにこのへんにしておきましょう(今更)
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