見えない目撃者
鑑賞ノート
・ 「事件記者」と並んで、昨年の邦画ベスト。鑑賞後に、「ああ、いい映画観たなあ」って満足感を与えてくれる、数少ない名作。
・ 救さま、って、女子高生のなかでは、神のように思われてるキャラは、Qさまだと思ってた。毛が三本しかないやつ。
・ 何せ緊迫感がハンパなく、場内の空気感も張り詰めているのが分かるくらい。成人用パンパース必携。
・ 「渋谷まだ舐めたくてデリヘル店」の全面協力を得ているらしく、エンドロールで、その店名がクレジットされて萌え上がってる男性客を多数認識。
・ 吉岡里帆の目の演技がお見事。少し寄り目気味にして、雰囲気を出してるのが成功している。盲人役としては、「光と禿」の岸井ゆきの、「セント・オブ・ウーマン」のアル・パチーノが凄いが、互角の力量だと思う。
・ 吉岡里帆里は、自分で「私は華がない」と言っていたけれど、本作では、それがいい意味に作用している。
・ アカデミー章主演女優は、吉岡里帆か、松岡茉優か、と思っていたが、シム・ウンギョンに。それもまた納得の三つ巴の天才女優競演の賞レースはレベル高かった。
・ 國村隼の存在感が相変わらず凄い。「タロウのバカ」に次いで、贅沢な使われ方をしている。
・ 本作の準主役は、盲導犬パル。「僕のワンダフル」シリーズの続編があるなら、ゲスト出演させたい
・ オリジナルの韓国版が観たくなる
・ 田口トモロオが定年後に経営する予定の長崎郷土料理屋のメニューがみたい
・ 色々突っ込みどころは満載だけれど、そういう揚げ足取りをしても意味がない作品。ただひたすらに、緊張感を味わえばいい。
極上のサスペンスの中に、救済と再生が盛り込まれている。グロテスクさを克服出来るなら、劇場での鑑賞を強くお勧めしたい。
