どーもキューブ

初恋のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

初恋(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

三池崇史のボーイミーツガール、いろんな男達女達それはすなわち三池崇史総決算映画~初恋




カンヌ映画祭出品
配給東映
製作東映ビデオほか。
脚本中村雅。
監督三池崇史。


日本映画のまさにトップランナーから、今や世界の「ミイケ」になってきたおきにいり監督、三池崇史。

三池さん鑑賞おさらい。
初めての劇場は桜の大きな木の下。4人組アイドル「SPEED」の映画「アンドロメディア」若者ばかりにまじって恥ずかしかったが、なぜかサイバーサイボーグ話で笑えた。

三池崇史の漫画原作映画化シリーズ、テレビアニメ映画化シリーズそれぞれあり。

今や海外ブルーレイ発売。山本英夫原作、まわりは変態ばかりだけど、僕は「殺し屋1」

懐かしのアニメを劇場化「ヤッターマン」ケンコバが出演して嬉しかったが、所どころ三池崇史毒のような視点が垣間見れる。

映画リメイクシリーズ。工藤監督の秘かな作品を殺陣たっぷりで描ききった大好きなリメイク作品「13人の刺客」松方弘樹さんの殺陣の素晴らしさ必見。

Vシネ系の東映ビデオアクション、任侠三池崇史シリーズ。
主演哀川翔。「デッドオアアライブ」シリーズ3部作。ファーストのラストは、もはやカルト映画確定の語り草。私は「デッドオアアライブ2」が大好き、完全おっさんのぼーっと抗争青春映画。

1より2が好き映画、「デッドオアアライブ2」まさにおじさん達の青春ソナチネそば食い映画。

黒社会三部作品、新宿黒社会、日本黒社会、極道黒社会。この作風多国籍ギャング間抗争はこの3部作で取り入れられていた。それは「初恋」でもバッチシ入る。

漫画原作だが、容赦ない描写で当時ひっそりと話題になり続けた「不動」今や司会者の谷原章介必見!

三池崇史のやりたい事やる意欲作。
私ら家族かなりおかしいみたい、アンチモラル家族物語「ビジターQ」

名古屋がもはやエクソシスト「極道恐怖劇場牛頭」

世界のミイケに橋がけになったホラー。村上龍原作「オーディション」海外ブルーレイ発売作品。

とにかく斬る、三池崇史のキルキル、大好きな作品「IZO」さながらシチュエーション殺陣100連発ムービー。友川さんの歌に震えた劇場鑑賞だった。

近年の三池娯楽作品シリーズ。
大ヒットした三池崇史のビーバップ「クローズ」2部作

オリジナルヒーローを哀川翔で「ゼブラーマン」2部作。

キムタクを迎えた殺陣100連発「無限の住人」

さながらロードムービー大脱走。本作のアクション感覚も「初恋」に影響大。スマッシュヒットした「藁の楯」

シラットアクション「ザレイド」で世界に飛び出したヤヤンルヒアンで合作してみた映画「極道大戦争」大戦争というわりに吸血鬼アクションです。大好きな1作!

などなど他漏れてる作品あり。
結構三池崇史監督を追いかけてる地方在住ファン。

さて本作、蓋開けるとカンヌ出品。アメリカ先行公開。日本はひっそり世情にまみれ大丈夫か心配。ティジョイさんにて鑑賞してきた。



冒頭窪田君のとあるシーン。ん?こういう系の映画?!

と思いきやいきなり三池スラッシャーに大爆笑。殺し屋イチこと大森さんと染谷くんがバディで出てくると何やら仕掛けそうなお二人。

そこに遅めのタイトルバックシーンでヒロイン小西桜子さん登場、必見。こんな不格好なヒロイン見たことない出落ち。笑えた。そこにらしくないベッキーがウロチョロ。

この3組が鉢合わせする「初恋」映画。ツイートにもあったけど「初恋」とは想像からかけ離れた世界観だと思う。

はじめて人のために動き
死ぬ気になったラブ

なんかこのメッセージも三池映画で度々出てくる感じが少ししました。
インタビューでも三池監督

「死ぬ気でやりゃ~」

と答えていた気がするなんかの時。(クィックジャパンのインタビューとかで読んだ気がする。初期のクィックジャパンね、サブカルチャー雑誌の頃のクィックジャパン。今はアイドル、芸人雑誌になってます、売れるからか?!)

シンプルなんですよね。いつになく。
三池監督のシンプルな出だし。
そしてそれは三池崇史総決算映画に見えてきました。

中盤、終盤につれドンドン三池節出て来ます。
終盤の感じやカーアクションとか「藁の楯」で見たことあるようなガシャガシャ系カーアクション。

カーアクションについてインタビューされていて、スタントマン世代交換、経費、撮影許可等々でなかなか日本むつかしいという秘話披露。とあるシーンはびっくりします。

70年代東映のような滅茶苦茶なカーアクションにしたいんだけど今現状出来ないような感じにきこえた。

主軸物語は、無垢な窪田君と小西桜子のラブ
今回裏主役の染谷将太とイチ大森さんのバディ仕事。一方危ないベッキーと付随する中華系な人々。これらトライアングルで進んでいく初恋。

ヒロイン小西さんは、オーディションで選ばれたほぼ新人さんのよう。いきなり化けて化粧品のCMとか出そうなキュートな狂い!悩むヒロイン小西さんの姿に男性ファンは釘付けになること間違いなし。セクシーさと無垢な駄目さを発揮。

どこまでも天涯孤独な主役の窪田君のぶっきらぼうなハングリーイケメンぶりは必見!物凄いボディしてた。女性ファン必見!

演技部分は、粗野なナチュラル演技。裸体の作りこみが凄かった肉体改造。女性ファン必見。
窪田君は2020朝ドラと続いていきますね。「花子とアン」が初見。顔が似ているではないのだが、俳優の雰囲気としてロバートパティンソンに似ているとずーっと思ってる。

染谷君の冷静からブチ切れのクダリは完全1人コントのようで笑えた。完全に裏の主役です。必見!大森さんも所どころ笑えた。

今回1番笑かしてもらった、裏主役の染谷将太。とーてもよかったっす。冷静から激情の振り幅で魅せてくれます。

大森「イチ」さんも本作はにぎやかし役だが面白かった。終盤の広告主をわざと台詞に呟かさせるのもいつもの三池崇史CM。こちらも聞き逃さぬよう必見。「ヤッターマン」でもあったし、各種あるあるネタ。

ベッキーさんも好演してました。後半ちょっとやり過ぎた感があり、泣きやブチ切れに少々私あんまりブチ切れたことないからわかんない的な泣きや叫びありましたが、頑張っていました。ベッキーテレビ毎日でていましたからね。そこからいろいろあっての三池崇史という事で、。ベッキー蹴り要チェックです!
「ガキの使い」の笑ってはいけないに出ていた意味もなんかわかってきた。

内野さんがちょっと作り過ぎてて。なんかあんまり怖そうに見えなかったなあ、なんでだろう。顔ばかりしかめてるだけにしか見えなかったなあ。人が良さそうだからね内野さん。ちょっと残念でした。私には怖そうというか、顔をしかめてる人にしか見えなかったなあ。

流石の塩見三省さんの描写も「アンドロメディア」でいう竹中直人さんの描写で出てくる。これも三池あるある。必見!

ラストの結びにカンヌはもとより
わたしも涙ぐんじゃいました。

らしくないなあ~と思い笑っちゃった。
三池崇史のファーストラブにやられました。



さて
三池崇史のボーイミーツガールといろんな男達女達

三池崇史ファン
窪田君ファン
Vシネマファン
ぜひ劇場で!
おすすめ致します!

追伸
2020ベスト邦画決定なんだけど、本作が今年の支柱になるのは間違いない。
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