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はちどりのmiuのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
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理不尽なことは容赦無くやってくる。
人の愚かさに殴られ、傷ついて、その分優しさや温かさに助けられる。
恋、家族、学校、塾、友達、容姿のこと。
半径5mくらいの些細に見えて大きすぎて部屋で発狂しちゃうみたいな世界。
もう全て嫌だと思ってしまうあの季節のこと。他人は思ったより優しいし、信じてみてもいいのかなと思えるのは、信頼できる大人に出会えたからなのかもしれない。
顔を知っている人は数多くいても、心を知っている人はどれくらいか。
話をしたら否定せずに、あたたかいお茶を入れてくれる人はどれくらいいるのだろうか。そんな人は、意外と多くいないのかもしれないし、意外にいるのかもしれない。
自分を好きになることは難しいし、時間もかかる。それでも、少しずつ好きになれれば。
隣の席のあいつも、幼馴染のあの子も、今すれ違った人も、誰もが誰かの大切な存在でそれなりに精一杯生きていると思えたら、ちょっとだけ世界が愛おしく見える。
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