このレビューはネタバレを含みます
まず流石の一言に尽きる。
早回しの時間経過の表現は、テレビシリーズでも感動したがやはり素晴らしい。
作中では電波塔が出来、手動のエレベーターが導入され、ガス灯から電気灯へと変わり、女性は結婚しても働く様子が描かれており、時代がまさに動いている事が感じられる。
物語はイザベラとテイラーの姉妹の話。
突然現れたヴァイオレットを毛嫌いするイザベラ。同級生から騎士姫様と言われるヴァイオレットが孤児と知り、イザベラが「今は恵まれているじゃない」と言った時、思わず考えさせられる。
ベネディクトが「戦争から4年も経った」と言っていた。
イザベラに「優しい」と言われ「真似ているだけです」と言うヴァイオレット。誰をとは言わなかったが、きっと大佐の「優しい」を真似ているのだと思う。
それは、彼女があれから大佐に会えない現実を受け入れて、生きることを選んでいるという事だ。
ヴァイオレットがイザベラと過ごした3ヶ月間で、初めての友人を得、「手を握ると暖かい」ことを義手の彼女が知ったように、彼女にはもっとたくさんの知らないを知ってほしい。
また、テイラーが手紙を「一人前になったら自分で渡す」瞬間を見たい。
事件後の作品になるであろう次回作は、製作陣も多く変わるだろうが、期待して待ちたい。