ぬーたん

燃ゆる女の肖像のぬーたんのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
3.7
やたら評価高いし、燃えるでなく『燃ゆる』だからね!お洒落なフランス映画に違いない!フランス映画好きだしってことで期待して観たよ。2時間という長さで進む時間のゆっくりなこと!特別なことが起こるわけでもなく、登場人物はほぼ2人とメイドとたまに母。という少なさで、舞台は屋敷内でたまに海辺。それも孤島だからお散歩コース。まるで舞台劇のような狭い世界の日常。絵描きとモデルの令嬢。立場も違うし絵を描き上げたらおしまいの関係だけど…。その短い時の中で育まれた愛の行方は‥。
このどちらかと言えば退屈になりそうな話を何でこんなに夢中になって観たのか?この映画、とても不思議な映画だった。こんな映画は初めて。何と言うか予想も付かないし、感情が分かるのに分からない。もどかしく、美しく、真の愛を感じる。
最初から驚く。こっそりと肖像画を描く主人公になって、何故か令嬢を凝視し記憶に残そうとする私。最初から既にハマった!マジックか?感情移入させるのが上手い。さすが女性監督で繊細な表現が上手く、女性の心を掴むなあ。とは言え、私は半分オッサンなんで笑、この美しき愛を途中からちょっと冷めて観てしまった部分もあった。
画家マリアンヌにノエミ・メルラン。鼻がすごく高い大きい!顔はギュッと詰まってて濃い。ウエンツ瑛士みたいな顔!スタイルが良くて足が綺麗。宝塚の男役っぽさがドレスを着てても漂う。
令嬢のエロイーズ。エロイんですって感じの名前だな。アデル・エネル。綺麗な顔だ。でもほうれい線とオデコのシワが気になる!まだ30歳とかなのに。こちらもスタイルが良い。
監督・脚本はセリーヌ・シアマ。女性監督で、この映画の前までアデルと同棲してたという。つまり2人はレズってことで、この映画にも共通してるわけだ。その辺りの女性同士の会話や行動は自身の体験から来ているのかもしれない。繊細かつ大胆かつクールなやりとりにハッとさせられたのも納得。ハッとしてグッド!♫
予備知識なしだったから、最初はそういう類の作品とは思わず、友情みたいなあるいはサスペンス的なものかもと思ったが、そういう方向にいったのは自然でもあったものの、どこか残念な気持ちにもなった。最近LGBT多過ぎて飽きているというか、巷もこういうのを評価し過ぎの気もするし。ただ、アデルブルー~のような過激な表現はなく、あくまで絵画同様に美しいままで、そこが上品で良い!展開と流れが上手く、後半までも引き込まれっぱなしで、凄いなあと思った。ラストも良いね!
28という数字。オルフェ、振り返ったらだめ。伏線的に張り巡らされた数字や言葉や音楽がちゃんと意味を成す。
引っかかったのは、メイドのシーン。あそこで幼い子供が無邪気に遊んでいるのが、どうも嫌だった。メイドの無表情さも気になった。
これは観る者を選ぶかも?

※おやつは久々に六花亭!季節限定の栗きんとん。これが美味しくて毎年楽しみ!ほうじ茶と。
※夕飯はホッケフライ。小樽の新鮮なホッケをサクッとフライにしてタルタルソースで。インカのめざめと肉厚しいたけもフライに。たっぷりキャベツ。フリルレタスとセロリのサラダ。豚汁。
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