健一

その手に触れるまでの健一のレビュー・感想・評価

その手に触れるまで(2019年製作の映画)
3.9
私の大好きな監督。
ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟監督の最新作。

本作でカンヌ映画祭監督賞を受賞。
これまでにパルムドール2回、グランプリ、脚本賞、と主要部門を全て制覇した唯一の監督達。

今回この「その手に触れるまで」という邦題が素晴らしい!

いつも劇中の主人公と観客達に 究極の選択 をさせる監督。
この重たい空気感がたまらなくクセになる。

今回の本作のテーマも凄い!
これは恐らく日本人では到底理解出来ないと思う。
宗教問題。イスラム教徒達の思想というか。
う〜ん レビューを書くのが難しい。

深い知識がない我々日本人にはこういう問題を描いた作品を観ると "洗脳" みたいな表現をしてしまいがち。 それはイスラム教徒の方達には大変な侮辱であり屈辱なのだろう。
いつどんな時でも 決められた時間に祈りを捧げなければならない。
断食もしなければいけない時期もありその期間は飲食は一切禁止。
ただ彼らには苦痛でも何でもない! 信じている神に近づいているのだから。

主人公の少年はイスラム指導者に感化され、その思想にのめり込んでいく。
そして家族、周囲の人々、社会から浮いていく。

その結果少年がとった行動とは・・・

理解するには私の脳ミソ🧠では足りないみたいだが、こんな世界があるのも事実。理解する努力をするしかない。
きっと監督達もそれを狙って本作を作ったはず。と信じたい。

ラスト。
もうひと展開ほしかったと願うのは罪深き事でしょうか?


2020年 6月15日
ヒューマントラストシネマ有楽町screen 1
💺162 席
客入り 40人前後。

有楽シネマ
銀座シネ・ラ・セット
シネカノン有楽町2丁目
そして現在
ヒューマントラストシネマ有楽町。

姿形、館名を変えてこの映画館に通ってはや30年。
30年前の 有楽シネマ なんて「ここホントに銀座?」と思ったくらいボロッボロな映画館でした。
健一

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