タキ

ANNA/アナのタキのネタバレレビュー・内容・結末

ANNA/アナ(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

しれっとニキータのセルフリメイクだった。あんまりにも似すぎてて最初笑ってたんだけどさすがのリュックベッソン、こういう話が好きの一徹で作ってるだけあって真似っこレベルとは迫力が違っててうっかり楽しく最後まで見てしまった。
アナ役のサシャ・ルスは元モデルだそうで手足が長くてとにかくアクションが映える。ガンアクションもよかったけど割れ皿アクションのまさかのオシャレ具合にすげえ…と声が漏れ出てしまった。そして彼女はノーメイクだとアンドロイドみたいな美しさとはまた違う庇護欲をそそる顔をしている。ちょっぴり受け口なのが絶妙なのだ。同棲してたベリーショートの女の子もいい顔をしている。こちらは上唇が特徴的だけどエロいまではいかない健康的なセクシーさ加減が絶妙。女性に対する繊細な審美眼とは対照的にアナと関係をもつ男たちはかたやガチムチの肉体派KGB、かたやシュッとした頭脳派CIAとわかりやすいツータイプで監督のキャスティングにおける興味の差に笑ってしまう。
かつてのニキータは同居人(パートナー)が男性だったけど今回は女性になっているしKGBの直属のボス、オルガも女性だった。男どもは女たちのいいように踊らされオルガは長官の椅子を手に入れアナは自由を手に入れたという結末だったが、これは今風の改変なんだろうなと思う。リュックベッソンがアップデートできてるのはよく分かったけど、ニキータの泣き虫でちょっとモヤッとしちゃう人物造形は今になって思うと魅力的だった。その後が気になるのは絶対ニキータの方だ。
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