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鉄道運転士の花束のmiiのレビュー・感想・評価

鉄道運転士の花束(2016年製作の映画)
3.8
きっと子供に人気であろう職種 電車の運転手さんの厳しい現実が描かれています。
鉄道事故は避けられないものがほとんど。
目も当てられない酷な描写もあるけれど
ブラックユーモアも交えているので
雰囲気が明るいのが不思議。

少年シーマと運転士イリヤの出会いも衝撃的!
不幸なシーマでしたが イリヤと彼の仲間たちと出会い
温かく育てられます。
イリヤと同じ 鉄道運転士になる事を夢見て。

「人をひとり轢けば一人前」だなんて
この言葉だけを聞いたら恐ろしいけれど!
過去何十人もの人を殺した事をベテラン運転士から聞かされた新米のシーマは
いつその事故が自分に訪れるのか戦々恐々となり
精神がおかしくなってしまいます。

イリヤは彼をなんとかしたいという気持ちから
とても恐ろしい事を思いつきますが···
これまたブラックな終わり方なのよw

先日観たDear Evan Hansenよりも
こちらのがやばい内容だと思うよ。

けれど 事故を経験した運転士さんって
こうドライでなきゃ やってられないのが現実なのかも。

もう使わなくなった電車の車内で運転士仲間が暮らしていて
共に生活をしながら 事故の痛みを共有し癒やし合いながら暮らしているのでしょうね。
花もたくさん大切に育てていて
それは事故に遭った方への弔いのお花なのです。

衝撃的な内容ではありますが
画に温かみがあり 同じく人の温かみも感じる味わいのある物語でした。
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