ベべべっち

王の願い ハングルの始まりのベべべっちのレビュー・感想・評価

4.0
ハングル文字読めると楽しい?

正直、この手の作品はもう劇場で観なくてもいいかなと思っていて。
スルーしようとしていたけど、これの次にレビューする作品の直前にタイミングよく上映していたので結局、鑑賞してみた。

面白さ的には予想していた通りぐらいで、面白いけどやっぱりムリに劇場で観なくても良かったかなぁという感想。

ハングル文字を作る世宗大王のお話だが、雑に言うとほとんどそれだけの話で、淡々と物語が進む。

王とともに、位の低い僧侶がハングル文字作りに携わるのが今作の特徴の一つ。
王をソン・ガンホ、僧侶をパク・ヘイルが演じ、それが一番の宣伝文句になっていたが、その二人の魅力が存分に引き出されていたかというと、そうでもなかったような…。
(もちろん演技はスゴい)

個人的に今作で一番面白かったところはドラマ部分よりも、ハングル文字を作る工程のシーン。
口の中に指を突っ込ませて発音や発声の仕方を確認したり、文字そのものの形を必死に考えたり。
母音や子音、パッチムの組み合わせが徐々に出来ていく過程も面白い。

どこまで史実通りなのかはわからない。
臣下の大半には反対される。体調も万全ではない。
それでも、身分に関係なく誰にでも読める文字を何としてでも作り出そうとする姿には心打たれる部分があった。

主演の二人を除けば、やっぱり今作は王妃役のチョン・ミソンさん。
これが遺作となってしまったようで、ご冥福をお祈りします。