たつなみ

ルクス・エテルナ 永遠の光のたつなみのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ギャスパー・ノエの作品って、いつも鑑賞する勇気を試されてる気がする。

型破りで常に何を観せられるか分からない不安が漂うけど、それでもこうして興味をそそられるのは彼の試みに期待してしまうからなんだろうな。

特に本作は高橋ヨシキさんが絶賛してたのもあって是非観たいと思っていた作品。

……なんかすげーの観せられた感じ。
ギャグかと思われる位ハチャメチャになって行く撮影現場は正にカオス。
2分割した画面でそれぞれが好き勝手に喋ってる構成は混乱具合を上手く表現している。
ガヤガヤした感じは「climax」に似てる。

冒頭から長回しでずーっと駄話してるシーンが続いてるかと思うと、ある所から狂気に変わってゆく。
人が内に秘めてる欲望が露わになる時ってこんな風に唐突に、あっけなくやって来る。
残酷だけどもの凄くリアルだ。

映画って「総合芸術」って言われるけど、監督は自他共に認める『独裁者』でなければ作品を作り上げることは出来ない。
そして、映画が総合芸術であるからこそ、恍惚に至る程の表現が出来る…。
こんな解釈でいいんかな。
でもアレはちょっとやり過ぎでしょ。
これも「映画」だとするならば私にはちょっと共感出来ないかなぁ…。

多分ヨシキさんはご自身の監督経験に本作を重ね合わせたのかなと思う。
スコアはなんとも評価し辛いので五分五分の点にしときました。