平家物語の時代から後の室町幕府の頃、散逸している平家琵琶法師の語りと猿楽の将軍家に参ずる家と将軍家の確執が背景の歴史的テーマになってると思います。その平家滅亡の時に三種の神器を失ったことと、どろろみたいな野望のために猿楽師が赤子の体を差し出す話が頭の中で結びつかず、どうもすっきりしない鑑賞になりました。しかしもう一度見たいと思いません。アマプラで鑑賞しましたが、非常に長く感じました。何回かに分けて見ましたが、なかなか最後まで見れなかったです。絵柄が松本大洋さんの絵らしくて、妙に生理的にリアルな感じが強調されている点がまず乗れませんでした。しかし室町時代の時代設定は小物まで歴史的に統一されていて、それはすごいと思いました。ただ途中のロックライブの場面とかは、時代的にありえない気持ちが先に立って、あまりそれも乗れなかったです。しかし現代のライブパフォーマンスそのままの映像は、確かに映像美を感じました。
オチにつきましては、犬王が許されちゃうのか感がありました。打ち首になった友明がかわいそうだったです。ただ二人がフォークサウンズでまた若い頃の霊の姿になって演奏を続ける場面には、やはりじーんとなりました。とにかく力技でねじ伏せられた一時間30分でした。
