空海花

ガリーボーイの空海花のレビュー・感想・評価

ガリーボーイ(2018年製作の映画)
4.0
見逃したーと思っていたら音感上映にて観る機会が。

音楽映画は好きだが、ヒップホップはあんまり通っていない。それでもやや重めの結構好きな感じで楽しかった。

主人公ムラドはムスリムのスラム街に住んでいる。スラム街とヒップホップってピッタリと思っていたが、世間的にはそうでもないという描写が入る。本場ではないよねっていう。
カーストや男尊女卑は依然としてあるが、ムラドは大学に通い、恋人は医学生で診療所を開くのが夢で、少しでも明るい未来を目指そうとしている。
大学でのLIVEとSNSで、恩人にして親友シェールと出会い、自分の才能に目覚める。ある意味シンデレラストーリー。「シークレット・スーパースター」もそうだったが、インドはSNSの演出が多い。
悪友とはつるむが完全に染まる訳でもなく、与えられた仕事はやるし、勉強だって頑張る。母を大事にする。それでも社会的な鬱屈を抱えている。悪いこともする。振りきれていないという意味で現代っ子。でも日本とは違う。

厳格な家父長制は明らかにあって、そこばかりは正直見ていてむかついてしまうことが多い。
あと、そこから抜け出そう!としている若者であっても、ずっと付き合ってきた彼女を選ぶ感じがインド映画の定番なのか、ラブストーリーの定番か。
このヒロインが暴力的で嫉妬深すぎてちょっと好きなタイプじゃない(笑)外科志望、絶対なってほしくない(笑)まぁでも総じて美人でいい子ではある。大事なものの為には嘘もつく。優先順位が明らかで賢い。
もう一人スパイス的に入る女の子がいるのだがタイプとしてはこっちの方が好き。音大の帰国子女で、制度を古いものとして囚われていない。ただあのアート活動もあんまり許せないし。展開上もあり得ないのでまぁ忘れてください(笑)

MCシェールとのPV、ライブ映像はかっこいい!MCガリーボーイ!
ビート激しい。ダンス?振り?もいい。

でもやっぱり長いかなー。とやかくが多い(笑)

女の子たちがたくましいのは女性監督ならではか。そしてシェールが思いきりいいやつなのも。


ちなみに音感上映とは爆音上映の程良い版です(笑)ビートがお腹に響いて良い感じ。
空海花

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