2020年141本目。
Netflix印のミュージカル映画。
ブロードウェイで自主満々に公演を開始したディーディーとバリーだが、演劇は酷評され、打ち切りが決定する。
かつて、栄光を手中に収めていた彼らは、今の苦境を打開するべく、慈善事業でイメージ改善を試みようとする。
ターゲットを見つけるためSNSで検索を開始する一行、その時、同性愛を理由にプロムに参加できない女子高生エマの存在を知る。
ミュージカルの肝、楽曲は正直、初っ端から高クオリティのオリジナルソングをお見舞いされて、心をバッチリ奪われた。
話は、最初こそ、下心満々でエマの応援に駆けつけるセレブ軍団…そして意外にトントン拍子で物事が好転し始める。
楽曲は良いけど、まあ、話の方はかなりガバガバなんだなぁ…と思っていたら、しっかりとカウンターを喰らい、エマの心を傷つけてしまう。
更にはセレブ一行の各々の抱える問題や葛藤もリンクさせて、己の浅はかさやキャリアを見つめ直すというイベントが用意されており…後半は一気に人間味が増していく。
これだけの人物が全員、葛藤して、それがラストで全てを挙って解決して大団円…という何とも多幸感溢れる展開は王道ながら凄まじいカタルシス。
勿論、Netflix作品はハズレも多いのは承知だが、この間のマンクといい、当たり作品に関しては賞レースに食らいつきそうな高クオリティ。
この作品もそのレベルに達した素晴らしい作品だった。
正直、自分はラ・ラ・ランドなんかよりも数段ミュージカルとして好きだし、歴代ミュージカル映画の中でも上位に入れたい作品になった。
