このレビューはネタバレを含みます
愛と電気と狂気とにゃんこ。
Filmarksさんの試写会にて。
切ないを通り越して、とても胸が苦しくなる映画でした。
愛する人を失うだけでも辛いのに、
そこに狂気(トラウマetc)が加わることの恐ろしさ。
いっそ気がふれた方が本人は楽だったのかもしれない。
その一歩手前の残酷さって想像を絶するんだろうな。愛する人を忘れられない苦しみ。ひたすら付きまとう、家族を養わなければならないと言う責任。
危うい精神状態なのに死んだ方が楽だとは思わないのがすごい。
それは、猫がいたからかな。
でも猫は人より早くお別れが来てしまうから…。
2度目の死別はことさら辛かった。
ただこの時ようやく彼が大号泣できたのは、観ていて少し救われた気がしました。
その後の悲しみを『電気』に変え、世界とのつながりを猫を描く事で保ち、山あり谷あり、不器用なせいでなかなかうまくは行かないで苦労するけど、長く生き続けたルイス・ウェイン。
亡くなったあとも皆の心に生き続けるのでしょう。
ただ、彼はエミリーが全てだっただろうから、この人生が幸せだったとは思えないのが…苦しいです。
そんな苦しさの中、チャーリーの可愛さに癒されました。チャーリーありがとう。猫にありがとう。
時折、絵画のようになるシーンが美しかったです。
絵はいつでも美しく、色鮮やかでいてくれる。