このシリーズは前回も映画館で鑑賞したが今回もギリギリセーフで見ることができた。
アンチヒーローではあるがジョーカーとは違う単純さと暴力的な面があるのとトム・ハーディーの存在感に惹かれているのが理由だろうか。
監督はLORシリーズのゴラム役でお馴染みのアンディ・サーキスが抜擢されたようだが、モーションアクターとしてのスキルを活かしてだとの事だろう。
またトム・ハーディー自体がヴェノムのキャラクターに思い入れがあるのだろうか。比率はわからないが脚本として参加しているが、トム・クルーズのMIPシリーズみたいになっていくのでしょうか。
観賞後の感想としては悪くはないレベルの及第点。あまり期待していた以上のものは得られなかった。アクションシーンに荒さが目立ち、カット数と画面の暗さで誤魔化している感じがした。監督自体がモーションアクターでありながら動きになめらかさがない。私が望むのはアニメ「トムとジェリー」のような掛け合いをエディとヴェノムでおこなって欲しかった。
続編ゆえに仕方がないがエディはフリーの記者のようだが、本当にこれで働いて報酬を貰ってるのかな? という感じでバックボーンが見えづらい。そして凶悪殺人犯であり今回のヴィランであるクレタスだが、取材にいく過程が分かりづらくクレタスの犯罪行為が分からないまま唐突に解決する展開で早すぎてついてこれなかった。
やはりキャスティングで残念なのは女性ヴィランのシュリークである。音波攻撃はヴェノムに強烈な攻撃を与えるかもしれないが、同様にカーネイジにもダメージを与えてしまうため、コンビを組んだ所で水と油の関係であり共闘ができないのでヴェノムにとっては脅威でもなんでもない。その能力ゆえに仲間割が予想されてしまう。
編集力は弱いが上映時間はコンパクトにまとめたと思う。しかし出だしを圧縮して分かりづらくしたのならばもう少し長めでも大丈夫である。クレタスとシュリークの出会いをアニメにして短時間の説明で演出できたからなのかアイデアとしては面白い。
エンドロール後のポストクレジットの内容からすると次回作に因縁の戦いが想像されるが次回作に期待をしたい。
[TOHOシネマズ日比谷 17:40〜]