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1917 命をかけた伝令のNEWおっさんのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.0
「ワンカット”風”撮影で伝えるリアルな戦場」

サム・メンデス監督が、第1次世界大戦を舞台に描く戦争映画。主人公である2人の英国兵は若手俳優が演じ、その周囲をベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファースなどのベテラン俳優達が固める。

ワンカット”風”に撮影・演出した展開が今作の特徴。実際は場面をつなぎ合わせてワンカットみたいな感じで見せてるだけだが、これがなかなかどうしてリアルな戦場を体感させてくれる。場面が飛ぶことがないので、主人公達の伝令を追体験できるみたいな感じはなかなかお目にかかれない。

ストーリーもサプライズ的な場面もあったり、ワンカット風な魅せ方を逆手に取った演出もあったりで最後までハラハラさせられた。戦争の非情さがダイレクトに伝わってくるという点ではこれ以上ない戦争映画かも。

でもワンカットという点を押し過ぎてふとたまにここの撮り方どうなってるんだろう、みたいな現実に引き戻される感があるのは否めない。主人公の運の良さや回復力もなんかFPSゲームっぽいし。

しかし、こういう撮り方は認めない人も一定数いるだろうけど、でもやっぱり、新しいタイプの映画として自分はこの映画を大いに支持したい。