このレビューはネタバレを含みます
知的障害を持つ男が突如現れた自分の娘と一緒にプロ野球選手のサインボールをもらいに遠出する話。
見た目はホットな知的障害者という人物像が新しくて面白い。黙ってても表情のつくり方ひとつでそれっぽく見えるんだから俳優って本当にすごい。「ハイヒールの男」と同一人物だなんて信じられない。
娘の存在、鍛え抜かれた肉体に上腕の刺青、主人公の兄と娘の祖母との確執、主人公を気に掛けるジムの経営者の裏の顔、そんな謎が主人公の過去が明かされることで一気に解ける。まわりの人に大切にされている理由に納得。
娘がここぞという場面で帽子を取って情に訴えかける技を使うに至るまでにどれだけの望んでもない哀れみを向けられたのだろうと想像してしまう。強かで逞しいんだけど、旅の理由は友達を喜ばせるためだし、帽子を取った姿を見せていじめられっこに勇気を与える優しさもあるし、ようやく迎えに来た主人公に泣きつく姿には警察と一緒に泣いちゃったよ！
主人公は娘のドナーにはなれないという展開にヒヤリとしたけど、エピローグでの元気に下校する娘にウザ絡みする父親の姿にひと安心。本当に良かった！！！
