Baad

歌うつぐみがおりましたのBaadのレビュー・感想・評価

歌うつぐみがおりました(1970年製作の映画)
4.5
『落葉』と同じような街並みが出てきて、登場する役者さんたちも似た感じなのに調べるとあまりキャストが重ならない。あの映画から4年ほど経っているので若い子は似てても違う人になるのか?

今回の主人公は、器用になんでも出来るし音楽センスも抜群に良くて人に好かれているみたいなのに、落ち着きなく演奏の合間に抜け出し、仕事である演奏以外の用事はすぐに忘れてしまう劇場付きらしい打楽器奏者の若者。

仕事を抜け出して色々用事をするので、家族や友人もその時間に来てくれと頼んだりする。

気に入った女の子にもれなく声をかけることも忘れない。でも、まめに声をかけている割には女の子からは嫌われてない止まりみたいなのが面白い。

ある青年を中心とした人間関係を描いているようでいて、映画が撮影された時点のグルジアの首都トリビシの日常を描いているタイムカプセルのようにも思える。

主人公を待ち構えていてポリフォニーで合唱をはじめワインを楽しむ男たちと植木鉢が落ちてくる集合住宅、いつも同じ場所で起こる交通事故なども印象的。

主人公の悩みがADHDっぽいけれど、人が良くて用事を色々引き受けてたり、断るのが下手な人も若い頃はこんなふうに悩むのかも。
Baad

Baad