Amber

バーナデット ママは行方不明のAmberのレビュー・感想・評価

3.9
天才建築家バーナデット(ケイトブランシェット)は、過去の失敗のせいで20年間、建築の仕事はしておらず、シアトルの古い洋館を改築して、マイクロソフトに勤める夫エルジー(ビリークラダップ)と、中学生の娘ビー(エマネルソン)と暮らしている。
近所付き合いもせず、家族以外は友人もおらず。
シアトルの街に対して不満があり、近所にも不満があり、いつも何かの愚痴を言っている。

家族の他に大切にするのは自然。

そんなバーナデットに娘が中学の卒業祝いに南極旅行に行きたいと言い出して…。

前半、インドにいる仮想秘書マンジェラとは結局なんだったのかとか、隣の家への土砂崩れとか、すごい設定でしたけど、後半、ローレンスフィッシュバーンと話して『君は仕事に戻れ、何かを創作しろ』というアドバイスで、バーナデットが目が覚めるあたりから面白くなりました。

エルジーも同時期に精神科医に相談したり、ビーと話したりして、バーナデットの適応障害のような症状は、自分がいつのまにか彼女の創作を止めてしまった要因の一つだと思い至ります。

創作意欲の高いバーナデットは、やはりその欲求と才能を生かしてこそ、生き生きするのですね。適応障害ということがどういうことなのか、改めて少し理解できたように思います。

ビーがママであるバーナデットを親友だと思って、ママがどうしたいのか、ママにとって何が最善なのかを真剣に考えるところもよかったです。

TARとは本当に全く別人で、今回は全体的にキュートでした。
私はケイトブランシェットが本当に好きなんだな。
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