良い親になりたいと口では言いつつも、結果的にひたすら自分勝手な父親ピーター（ヒュー・ジャックマン）と、その父親をいつまでも恨んでいる我儘な息子ニコラスのディスコミュニケーションを描いた作品でした。
なかなかピーターの不倫と再婚を乗り越えられない母親（ローラ・ダーン）との生活に耐えられなくなったとピーターに訴えるニコラス。
ピーター、再婚相手のベス（ヴァネッサカービー）、異母弟のテオと暮らし始めるが、やはり登校せず、リストカットを行い…。
ピーターにも自身の父親（アンソニーホプキンス）との確執があって、図らずも自分の父親と同じ言動をしていたことに気づきますが、そう簡単に修正できるわけもなく。
急性うつ病で自殺未遂を起こしたニコラスが緊急入院し、『急性うつ病は、また自殺企図する可能性があって、しばらく入院が必要』と言う精神科医の提言を、ピーターは聞こうとするも、息子に将来恨まれるであろうこと、今の息子の希望を聞いてやりたい気持ちに負けて、退院させてしまい、それがラストの悲劇に…。
親が、親であること以上に男女でありたいと思った場合、子供がそれをどう受け止めるか。
難しい問題だし、乗り越えられるかどうかも、それぞれの状況や、あり方によるのかな。
前半、ニコラスはなぜ父親と暮らしたがったんだろうか。
親の離婚が辛すぎて、環境を変えたかった？
観ている者にそう思わせることが、ピーターからしたらなかなか理解できない息子をうまく表現していたのかもしれないです。
