YellTao

ザ・レポートのYellTaoのレビュー・感想・評価

ザ・レポート(2019年製作の映画)
4.5
正義の反対は悪ではなく、別の正義である。

実在する主人公ダンの事実は、アルカイダ容疑者の尋問ビデオをCIAが破棄したことの、その捜査から始まる。

鑑賞中、自分の正義感を見失うほど苦しかったし、過去に鑑賞してきた"それ"らに基づく作品への想いも揺らいでしまった。
加えて、アダム・ドライバーが実際に9.11テロを機に入隊した経歴を思うと、彼がダンを演じたことで、過去の寂寥や未来への期待を自分自身に置き替えることができたし、ほんと観て良かった。

正義は価値観で決まる。
国の防衛,終結した話だと過ごすべきではなく、この作品がラストの演説に託すのは、社会,職場,学校などにも通用する "人の在り方"だと思う。
クレジットのビジュアルまで意味深い良作!何度泣きそうになったか… 疲れたけどまた観たい。
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