たた

大丈夫であるように ─Cocco 終らない旅─のたたのレビュー・感想・評価

4.1
原初の歌が神への、あるいは自分を取り巻く世界への祈りであり、

心の奥から溢れ出てどうしようもなく抑えられない、魂が紡ぐ言葉であるならば、

そしてそれを歌と定義するならば、

Coccoこそが本物の歌い手であり、
Coccoだけが本物であり、
それ以外は偽物なんじゃないかとさえ思えてくる。
ミュージシャンやアーティストという言葉でくくるのがなんだか恥ずかしく思えてくる。

芸術、という高尚なはずの表現すらふさわしくないように思えてくる。

だからってこういった思いは彼女を神格化するものじゃなくて、Coccoも人の子であり人の親であり、世の不条理に抗い翻弄される一人の人間に過ぎないんだけども、
彼女が表現しようとしている伝えようとしている何か。
彼女が意識しなくてもその心から言葉から滲み出てくる何かを、凡人なりに少しでも感じ取らなくちゃいけないなって義務感に襲われる。
たた

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