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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのtakumiのレビュー・感想・評価

5.0
真実を歪め、世界を支配しようとする最新鋭AIを止めるためのカギを手に入れるため、イーサン・ハントが過去最大のミッションに挑む…

ミッション・インポッシブルシリーズ最新作、色んな意味で過去最強の激ヤバエンタメ映画でした!

今作も開いた口が塞がらない超絶アクションの釣瓶打ちで、(よくよく後から考えると)何だかよく分からないストーリーもそんなことを考えるヒマを与えない最高の映画没入体験です。

今作は何と言っても崖からのバイクジャンプ。予告編やメイキングで散々見せられている常軌を逸したトムのスタントもやっぱり映画の中で観ると格別ですな。風圧で歪む顔、やばいな。

格闘から落下する車内での決死の脱出劇までノンストップな後半の列車シークエンスは映画史に残る傑作アクションシーン。片手一本で2人分の体重を支えるトムさんの顔がガチすぎて超心配でした。サラッと描かれたけどラストのスピードフライングもあれヤバすぎるよ。手錠で繋がれた状態のデンジャラス自動車教習カーアクションもまた美味で、フィアットでローマを駆け巡りつつちょくちょく笑いまでも提供してくれてて最高でした。その後のローマの路地でのトム走りもそりゃまあ大興奮。

格闘シーンも良くて、ポム・クレメンティエフ演じる殺し屋(マーシャルアーツガチ勢らしく動きがキレキレ!)との対決なんかは過去イチでイーサンが追い詰められててハラハラです。イルサのバレエのような華麗な剣さばきも美しかったなあ。1つアクションでお願いするなら冒頭の砂漠アクション、もうちょいタクティカルなムーブを入れて欲しかったです。

新キャラのグレースはいい意味でプロ感のない荒っぽさがシリーズのキャラになかった新鮮味を与えてくれてて魅力的でした。ヘイリー・アトウェルって今までそんなに好きじゃなかったけど、今作で完全に惚れました… イルサは相変わらずのカッコよさと美しさでため息が出ちゃうし、狂気の殺し屋パリスなんて、ミニスカ革ジャンアサルトライフルのルックが本当に最高すぎて永遠に観ていたいくらい好き。今シリーズってかっこいい女性キャラを撮るのが本当に上手ですね。イルサかパリス主演のスピンオフ作って!

脚本は撮影しながら作ってるくらいなんで添え物程度でツッコミどころ満載ですが、キトリッジの出演や列車シーンなど、1作目をアップグレードしたような展開や撮影は良かったです。各キャラの描き方や見せ場は好印象だし、自分の命よりも仲間・世界を優先するイーサンのキャラはトム・クルーズとモロ被りでグッときました。

前後編の割にはキッチリと完結してて、マッカーリー監督イズムが感じられて好感度高しです。

言いたいことは山ほどありますが(カギ、そのままポッケに入れんな!!)、トム・クルーズの観客を楽しませるための過剰すぎる映画作りへの熱意への感謝を込めての5点満点!

撮影中断とのことで(ストライキなので仕方がないですが)次作が心配ですが、美しいフォームで走れるように体を鍛えつつPart Twoを楽しみに待ちたいと思います。

頼むから死なないでね、トム!

追記
パンフレットはトム・クルーズのインタビューやコラムの類が全然ないのは残念ですが、プロダクションノートは充実していたので一読の価値はアリです。
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