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ロスト・フライトのtakumiのレビュー・感想・評価

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
4.4
落雷による電気系統トラブルに見舞われた旅客機が不時着した先は、反政府テロリストが占拠する無法地帯だった…

みんな大好き頼れる漢、ジェラルド・バトラー主演の航空パニック×サバイバルアクション、ほぼ地上が舞台の『ハンター・キラー』で大満足!

不時着して助けも呼べず、なおかつ迫りくるテロリスト軍団という超絶絶体絶命の危機でも、そこにはジェラルド・バトラーと、護送中の元フランス外人部隊である殺人犯がいた!今作のジェリーは一応元空軍パイロットなので腕っぷしはかなりのものですが、いつもの彼と比べると戦闘能力とひげもじゃ具合はやや低め。それでも機長としての責任感(が暴走した鉄拳制裁ビデオは笑った)と娘への愛で数々の危機を乗り越える、人間味あふれるタフガイぶりにはたくさん元気をもらえます。

前半30分は航空パニック、そのあとはサバイバルアクションにシフトする展開ながら、ラストは飛行機ものに立ち返るという気の利いた展開。キャラクターの説明はちょっとした会話なんかでスマートに済ませ、あとは危機に続く危機でハラハラドキドキ飽きさせません。尋常じゃない戦闘力と筋肉の謎めいた殺人犯と機長のブロマンス(ポケットナイフのくだり、後半活かしてほしかったな…)もさることながら、超有能な危機管理担当官や派遣される傭兵部隊たちとの言葉にしなくても伝わる信頼関係が無茶苦茶良かったです。

短い尺ながらアクション面もなかなかの出来。泥臭さ全開の長回しの格闘は良かったし、終盤の銃撃戦は元ネイビーシールズの俳優さんが演じてるだけあって迫力満点。タクティカルな仕草にうっとりしつつも、対物ライフルを使った狙撃シーン(車越しに貫通!)も超カッコよくて最高です。

航空パニックのハラハラドキドキにダイ・ハードのような敵地での孤軍奮闘サバイバル、そしてミリタリーアクションまで楽しめるというひと粒で何度も美味しい作品です。そりゃご都合主義的なところはたくさんあるし、「お前ら、こういうのが好きだろ?」と監督に見透かされているようでちょっと悔しいですが、個人的には大満足でした。アクション映画ファンは必見!!

結論、シートベルトはちゃんと締めましょう。

追記1
パンフレットは薄めでしたが、飛行機関係の解説やレビューも充実していて満足度は高めです。

追記2
まさかの超絶腕っぷし犯罪者ガスパール主演の続編、『SHIP』制作予定!!!
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