Ayax

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのAyaxのレビュー・感想・評価

3.8
中盤以外ずっと大体絶体絶命。
ドキドキハラハラするシーンが続くんだけど、怒涛の展開なのと、見せ方がいろいろで単調じゃないのと、やっぱりこの人が生身でやってるんだなというので目が離せない。
そして世界を飛び回る観光映画。特にローマ。ローマ行ったことがあって、あの街が好きな人は観たらアガると思う。ワイスピで似たようなシーンがあったらしく被ると言ってる人がいたけど、ワイスピ観てないので気にならなくて良かった。あの街全体が世界遺産みたいな所でよくあんなに撮らせてもらえたなという感じ。本当に大暴れ。ド派手。ヴェネツィアのシーンもあるけど少なめ。
私は過去作復習なしで行ったけど(多分1以外は観たことある)、そんなに問題なかったと思う。
ストーリーについては、大枠は鍵を取った取られたで単純。なんだけど、ヴィランのガブリエルとか何だろうこの人という感じで、目的がよく分からなくてちょっと乗れず。今作がパート1で次で分かるということなんだろうけど、ストーリー面で興味の持続が弱いかな。中盤(アクションシーンじゃない時)、眠かったので、この人は何だっけ?となる場面も多かった。163分と長過ぎるのも良くなかったと思われる。
ただ後からいろいろ調べて知ったのが、コロナ禍であまり撮影ができない時期に、あの崖からバイクで飛び降りるシーンだけ先に撮って、そこから話を作っていったらしい。無茶苦茶だな。それにしてはものすごく面白くできてると思う。さすが、クリストファー・マッカリー(ユージュアル・サスペクツの脚本を書いてる)。そんな感じなので、ストーリーは真面目に追わなくてもいいかなと思っている。
あのパリスという殺し屋は、GotGシリーズのマンティスで、それも後から気付いた。マンティスのメイクしてないと結構全然わからないね。でもクレイジーでパンクな雰囲気で良かった。
トム・クルーズのアクションは崖から飛ぶシーンが一番の目玉なわけだけど、飛んでる最中の映像もあったので、崖から飛ぶ以外に普通にスカイダイビングでカメラマンと一緒に飛んで撮ったりもしてるのかな。メイキングを見てもカメラマン用のジャンプ台はなかったように見えたので。それかドローンで近付いて撮ってるかかなあ。何が言いたいかと言うと、彼しかできない危険なスタントのように宣伝されてるけど、まあまあな至近距離で表情を捉えてるシーンがあるので、カメラマンも一緒に飛んでるのだとするとちょっと冷めるよねという話。なので普通にスカイダイビングして(一般的には普通ではない)、アップのシーンだけ撮ったのかなとか、もしくはドローンだったのかなとかそういう可能性について考えた。ちなみに崖から飛び降りるのは、パラシュートがあっても、風向きなどによって崖にぶつかると死んじゃうので、普通のスカイダイビングより全然危ないと思われる。高度的にも。何しろ、パラシュートで高速で走る列車に飛び乗るという作戦はなんぼなんでもないだろーって感じで笑ってしまった。ミッション・インポッシブルだけにと言われてもインポッシブル過ぎる。
どちらかというと走る列車の上で本当にアクションシーンを撮ったという方が驚きで、合成だろうと思って観てたのでびっくりした。それに付き合った相手(ヴィラン)の人もすごいし。ジョージ・クルーニー顔。
列車の車両が一両ずつどんどん川に落ちるシーンもすんごい面白かったなー。
そして、イーサン走りがすごかった。めちゃめちゃずっと走ってた。本当にすごい奇跡の61歳。ものすごい鍛錬してるだろうから奇跡とか言うのも失礼だね。努力の人だ。
CGがあるんだから生身のアクションは要らないって言ってるYouTuberの動画をうっかり観てしまったことがあって、私は全く同意しかねる。命を懸けてまでやる必要はないけど、生身であることによる緊張感とか感動って絶対にある。CG使っても全然良いけど、なるべく分からないようにやってもらうか、これはCGじゃないと絶対できないなという面白い映像にしてほしい。どっちの方が良いとか偉いとかじゃなくてうまく使い分けてほしい。
今作に関しては、ストーリーの吸引力が弱かったとしても、映画館で観た方が良い映画であることは間違いない。
戸田奈津子さんが"text"を「メール」って字幕付けてたのはおばあちゃんだから?
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