あまのうずめ

キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱のあまのうずめのレビュー・感想・評価

3.0
パリ、1934年。マリ・キュリーは研究室で倒れ病院に運ばれる。ストレッチャーの上でマリの頭の中に1893年のピエールとの出会いが浮かんで来る。
当時マリは研究の為ポーランドからソルボンヌ大に留学中で、研究室の広さで教授と口論となるも認められず飛び出していた。偶然出会ったピエールと再会しピエールは研究室を提供すると言う。


▶︎二度ノーベル賞を受賞したマリ・キュリーの半生を描いているが、脚本が面白味を台無しにしている気がする。意図したい後世での功罪の導入部分もマリの頭の中でスピリチュアル的に予測させる形で、気持ちは分かるがどうよと思った。

マリ役のロザムンド・パイクやピエール役のサム・ライリーも良かっただけに残念。マリの半生に研究と私生活は切り離せ無いが、どちらも中途半端になってしまい、そう演出した結果で「キュリー夫人」の魅力は半減している。

衣装も音楽も物語を下支えしておらず、全てが自己満的仕上がりの集結となり、キュリー夫人の何を描きたかったのかが分からない。