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ラ・ジュテのRyuのレビュー・感想・評価

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
3.5
第三次世界大戦後の廃墟と化したパリ。放射能によって地上は人が住めるような環境ではなかった。生き残った人々は支配者と捕虜とに分かれていた。支配者側の科学者たちは、資源不足を解消するために過去や未来に助けを求める。そこで捕虜の中から1人の男が過去へと送り込まれることになる。

YouTubeで期間限定公開されていた大塚明夫ナレーションver.を鑑賞。
約30分の短編映画。全編が静止画とナレーションで構成されている異色の作品です。
自分はヌーヴェルヴァーグが得意ではないので、今作の構成も斬新だとは思いましたが、これがおもしろさに繋がっているか と言われたら、自信を持って頷くことはできないです。でも静止画とナレーションという、極端に情報量が少ないので、色々想像する楽しみはあったかもしれません。
非常に落ち着いた雰囲気ですが、ストーリーはタイムトラベルもの と、中々大胆なものとなっております。話の構成は普通におもしろいし、ラストのインパクトも申し分ないです。
手法においても、ストーリーにおいても、1962年にこのような作品が作られたことは、当時としては非常に画期的なことだったと思います。後世の作品に影響を与えたのも納得です。
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