NICO

はるヲうるひとのNICOのレビュー・感想・評価

はるヲうるひと(2020年製作の映画)
3.3
島にある置屋さんを舞台に、3兄妹と“はるをうるひと”たちの日常や苦悩を描いた映画。
過酷な状況の中で、それぞれ懸命に生きている姿が痛々しい。

佐藤 二朗さんが原作脚本監督、そして長男役!!
自分自身を知っているからこそのキャスティングで、ハマりすぎて観ていてゾワゾワした。

哲雄(佐藤 二朗)さんの自宅での様子と外での様子のギャップにより一層の恐怖を覚えた。

一昔前の設定のお話なのかなと思っていたら、哲雄さんの自宅や奥さんの作った食事内容が思いの外、現代風だったので若干、戸惑った。

個人的には、いぶき(仲 里依紗)さんの目つきに生気があることに少し違和感があった。虚ろな目というより、焦点が合ってない目、といった印象。

後半、物語が大きく動き始めて、終盤の得太(山田 孝之)さんの告白は衝撃!!
まさかの展開に声が出てしまったぐらいの驚きだった。

所々に独特のユーモアがあって、最終的には思いもよらない着地点だったけど、これが佐藤 二朗さんらしさなのかなぁとも思う。
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