このレビューはネタバレを含みます
連続ドラマ版の“きのう何食べた?”を観てすごく良かったので映画版も鑑賞。
シロ(西島秀俊)さんとケンジ(内野聖陽)さんの豪華では無いけれど、穏やかで豊かな暮らしが印象的な作品。
2人が食を大切にして、食が楽しみの1つになってるのいいな。
私もシロさん達みたいな丁寧な暮らしに憧れるけど、現実はなかなか難しい。
まず、お家なのにちゃんとエプロンするところが素敵。
何年経ってもきちんと挨拶をするところのも、2人でお料理するところも、見ていてほっこりした。
いつもケンジさんに対して強気なシロさんだけど、本当は弱いところもあって、ケンジさんのことをすごく考えていて、きっとケンジさんもシロさんのそういうところが好きなんだろうな。
シロさんの強気って言うか、強がりな性格が、ドラマや映画を通して段々と分かってきて、愛くるしい。
映画の内容はというと、いつもの人間模様の中で、京都旅行という特別なイベントもあって、見応えもバッチリ。
より良く生きるためのヒントがたくさんあった。
お正月に実家に帰らないことを選んだシロさん。
「自分にとっていちばん大切な人と正月を過ごしたい」
それをご両親にきちんと伝えられるシロさんはすごい。
お正月には帰らないけど、それ以外は今まで以上に実家に帰るという、シロさんのケンジさんもご両親も大事にする姿勢が本当にかっこいい。
「あなたはあなたの家族をいちばん大事にしてね」って言ってくれるお母さんの愛の大きさにも感動した。
シロさんとご両親が、ゲイであることと自分なりに向き合って、少しづつ受け入れて変わっていく様子に自分らしく生きる勇気をもらった気がする。
結婚していないからこその将来の不安。
「僕らはほんのちょっとのきっかけで愛する人を永遠に失うかもしれない」
その気持ちがあるからこそ、日々を大切にして、相手のことを思いやり続けて、過ごしていけるんだろうな。
“絶対”なんてこの世には無いから。私も見習わないといけないと思った。
人を愛するということ。
良くないところもあるかもしれないけど(良くないと感じるところも人それぞれ)、全て何もかもバチっとハマる人なんてそうそう居ない。
とにかくバランスが大事。
やだなと思うところがあっても、上手に伝え合いながら、大きな心で受け止められる人になりたいな。