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SKIN/スキンのhiyoのレビュー・感想・評価

SKIN/スキン(2019年製作の映画)
3.0
短編のほうが社会的な視点があってよかったです。
なんというか、とても個人的な物語になっていて、レイシストを転向させるための現役のレイシストに向けた物語なのかなと思いました。ジェイミーベルすごかった。転向後の声はバーニーの慈愛があった…。

ブライオンをある種英雄的に描くことで、ギャビンみたいに軽い気持ちでレイシストに取り込まれてしまった人に向けて「そこからでもまだ社会に戻れるよ」というメッセージは明確だったけど、レイシストに苦しめられている人やそもそもなぜヘイトが許されないかが描かれていないことに違和感がありました。
そしてブライオン自身が恩義を感じている「親」の呪縛に苦しんでいるのに、彼と結婚したジュリー自身はともかく、彼女の娘たちは母親の恋のために転校どころか命の危険に晒されるという子どもでいる権利を奪われているのに、ブライオンのタトゥー除去をゴールにする描き方は子どもが置いてけぼりだと思いました。ジェイミーベルの演技は圧巻で、それは本当にすごかったですが、それだけになんだか消化不良でした…。
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