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権力に告ぐのタキのレビュー・感想・評価

権力に告ぐ(2019年製作の映画)
3.7
「権力に告ぐ」という硬派なタイトル(原題は블랙머니ブラックマネー)、そして実話(ローンスター事件※)をベースとしたフィクション、と言われてもまったくその事件自体を知らず、経済にも明るくないので理解できるか不安だったが、サスペンスのような導入部から、ある日突然身に覚えのないセクハラ事件に巻き込まれたゴリ検ことヤン・ミンヒョク検事とともに事件の真相を追うことで事件の全体像はしっかりわかる仕立てになっている。演出が所々コメディタッチなのも肩肘張らずに見ることができる。そしてなんといってもチョ・ジヌンはこういう正直者でアツい男の役がとても似合う。
日本でも某日曜劇場あたりでやったらウケそう。

※「ローンスター事件」の概要↓
2003年、アメリカ系プライベート・エクイティ・ファンドの「ローン・スター」は外換銀行を買収し、2012年に「ハナ金融」に外換銀行を売却し韓国を去った。
この過程で「ローン・スター」が外換銀行を経営破たんの金融機関にし、安値で買収して売却したという「食い逃げ」論争が起きた。弱り目に崇り目で、「ローン・スター」は韓国政府の売却手続きの遅れと不当課税のため5兆ウォンを超える損害を被ったとして国際投資紛争解決センターに仲裁を申請した。(チョン・ジヌン主演映画『ブラックマネー』、“「ローン・スター・スキャンダル」はまだ終わっていない…”
https://kbsworld.ne.jp/entertainment/view?blcSn=52606&rowNum=9)
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