興味深く観た。
人間の内には、“善”と“悪”が当然の事ながら混在しているって事を改めて考えさせる作品。
偽りの聖衣をまとったダニエルが、神学や聖書からではなく、自身の中から発する言葉で、本物の司祭より司祭らしくなっていくところは面白かった。
私は宗教を持たないので分からないけど、神仏を信じて、より教えの真髄に近づくために色んな葛藤や苦悩を超えて神に仕える人になっていくのかなとシンプルに思うのだけど、そう志す時点で人は平等であって犯罪歴があったら、神学校には入れないというのは切ないなぁと思う。
後半、村人たちのそれぞれの秘密が暴かれる事になるあたりも、何が正義で悪なのかを問いかけていて、複雑で割り切れない感情が沸いた。
ラストまで、その答えは出ない感じです。
面白いというよりは、ズンと記憶に残る作品だった。