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ドロステのはてで僕らのnt708のネタバレレビュー・内容・結末

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

こういう時間を扱ったSFモノは設定をどれだけ作り込めるかと作品内での自己矛盾をいかに避けるのかが肝なのだが、本作はその辺が結構グレーであるように感じた。

展開が早いために何となく「そういうものか」と納得してしまうのだが、今になって冷静に考えてみると「あれはなぜああなったのだろう」と疑問に思うことも多い。それに本作の序盤は世界観の説明に多くの時間を割いているのだが、情報の更新がないために人を変えて同じことをやっているだけで些か冗長な印象を受ける。

しかし、本作の設定は私の好みだ。未来が見えるという設定は今まで多くの作品が扱ってきただろうが、2分後の世界が見えるという絶妙な設定はかなりユニークなのではないだろうか。それだけにこの設定をドロステだけでなく、さまざまな形で生かして欲しかった。個人的には話をあまり小難しくせず、もっとコメディに振っても良かったように思う。まぁ、このような作品になったのには製作者に何らかの意図があるからだろうから、あまり部外者がとやかく言う問題ではない。同世代がこれだけ頑張っているのだ。私もまだまだ努力が必要だ。
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