きょう

プラットフォームのきょうのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.8
● 聖書のメタファー
● 優れたワンシチュエーションスリラー
● 一般の日本人に詳細の理解は不可能

◇ ストーリー
ある日ゴレンは中央にポッカリと穴が空いた部屋で目覚める。壁には48という数字と一人の老人。突然ブザーが鳴り響き上から大きなテーブルが降りてくる。老人は「上の階からの食べ残しだ」とだけ言い飯を食いだした…。

◇ 感想
ワンシチュエーションスリラーの作品としては非常に完成度は高かったと思う。CUBEやSAW、リミット等に見られる密室劇だ。
舞台設定と貧富格差の比喩表現、聖書からの引用などなど盛り込まれた要素はうまく料理されている作品だ。

ただ、日本人には馴染みが少ない旧約聖書、新約聖書からの引用である描写が多く、それにドン・キホーテが加わるもんだから、本当にこの作品を楽しむには前提知識が必要すぎる。
ある程度このあたりに明るい人でスリラー映画が好きであれば必見。本作はラストシーンの意味は鑑賞した人それぞれによって変わりそうで、何を表現したかったのか考えるのも面白い。

映像表現の面では比較的ゴア表現は抑えられているが、それでもキッツイ画面を見せられる。あまりグロ痛い汚いが得意でない人も鑑賞は控えたほうが良さそうだ。

人を選ぶ(特に非キリスト教徒)作品であると思うが、魅力も持ち合わせた作品ではある。おすすめできる人が限られるのが残念。
きょう

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