nt708

シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たちのnt708のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ミニシアターで上映していて観るかどうかずっと悩んだ末、観なかった本作。配信が始まり、迷わず観ることにした。本作に対して私が語れることはほとんどないように思う。ひとつだけあるとしたら、同性愛者も異性愛者(ノーマルという言い方もあるようだが、個人的には同性愛者の方をアブノーマルとカテゴライズしているようで嫌な言い回しだ)と同じように悩みを抱え、めげずに明るく生きようと奮闘しているということだろう。

しかし、、こうして声を上げない限り世の中が変わらない一方で、本当に差別が無くなったことを証明するのは「同性愛者」という言葉自体が注目される必要のないほど当たり前になったことだというのは何と言う皮肉、、。「○○だから」という何らかのカテゴリーで人を括るのには私自身もうんざりなのだが、かと言ってアイデンティティを主張し続けなければ差別を受けたままなのである。

こうした生き辛さを抱えながら生きている人々に対する寛容さとどうしたら彼らが生き辛さを抱えずに生きていけるのかという議論がまだまだ不足しているように思う。特に日本ではその傾向が顕著だ。こうした問題に対して見て見ぬふりをしている人たちが多すぎる。じゃあ自分はどうなんだと聞かれれば、まだまだ自分だって勉強不足なのだが、それでも彼らを理解する努力はしたいと思っている。本作が多くの人にとって同性愛とは何かを考えるきっかけになって欲しい。そう願ってならない。
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