モラトリアムという大義名分を
振りかざしていた
学生から社会人になった時
学生時代の恋人との別れを経験した人は
少なくないはず。
・
これは
2015年からの5年間のそんなお話。
・
男女の価値観の違いや
とかく女子の方が成熟の早い
同い年のカップルの男子が社会に
適応する中で成長していくさま。
・
彼女の立場はもちろん、
仕事に没頭しなければという思いから
自分の好きなカルチャーの楽しみ方を
忘れてしまったり、書店のビジネス棚の前で
長く過ごすことの多くなった経験を
私自身もしたので彼の立場も痛いほど
分かりました。
・
「好きなものが一緒」という
宝物を見つけてキラキラした思いを
「そうではない」同年代や
年上、親世代のディスリ描写で
際立たせる坂元さんならではの
毒っぽさにニヤニヤしながらも
さすがに説明ゼリフ、心の声のセリフが
多すぎて、てんこ盛り状態?と
思うことも多々あり。
・
坂元さんのドラマは登場人物の
心の機微を会話や視線、間、
空間などで表現されることが多く
映画の尺ではそれは難しいのかな、と
菅田くんも有村架純ちゃんも
良い芝居をしてたのでそこももっと
見たかったです。
・
・
あとはさすがに2010年代のカルチャーは
等身大ではないので、ちょっとした
異文化交流
・
押井守を神と崇めながら
今村夏子さん愛読するの?とか
最近のサブカル女子は
カラーダッフル+チェックスカート+
ジャックパーセルなの?とか
さらには彼と初キスして
「こういうのはして欲しい方」とか
肉食なの?ほへー、でした。笑
・
とにもかくにも良質な恋愛映画です
駅からの30分の歩き時間
それが愛おしいと感じられる恋愛
若い子にたくさんして欲しいな
衣装も小道具もすごくリアルで
可愛いかったな。