うわー。
これは「選民意識」と同化からの、それぞれの自己ができていく成熟の話だ、と思った。好きなものが悉く同じ、というのは確かにすごくひかれあうきっかけにはなる。けど、それは記号だ。
わりと冒頭で描かれるなんとか鼠のライブに2人とも行きそびれていた時点で、ほんとにそのバンド好きなのかよ？と突っ込まずにはいられなかった。絹なんてよくわかんない男に捕まって焼肉食べて行きそびれている。ほんとに好きだったらまっしぐらにライブに行くでしょ？
最初から記号が合いすぎていて、2人は2人のことを「同じだ」と思いすぎたんだと思う。ずっと大学生でいられたらあのままだったかもしれない。
花束は好きな花を集めて作るもの。切り花で枯れたらおしまい。それぞれのあり方を模索して、自分で種まいて栄養を与え自分で咲くのが成熟であり、自立。だからもう記号が同じでも意味はない。擦り合わせてこなかったしできなかった。だから終わるしかない。
ということを表す脚本なんだろうなと思う。
けど、どれくらいの人がこの話の意味を受け取れるだろうか、と心配してしまう。そういうわたしも少し「選民意識」はあるんだろうな。気をつけます。
