明るいだけではない、精神科の長期入院患者の方々に関するドキュメンタリー。沖縄に行きたい、ということで今まで外泊もしたことなかった患者たちを、なんとかサポートしようとする看護師やNPOの人たち、そして患者自身に迫ったドキュメンタリー。長期入院、閉鎖病棟的なものは日本特有のものらしく、そこに対しても問題提起がなされた作品のようだ。ただ、シリアスではなくあくまでもユーモラスに向けられたカメラの目線と、患者たちと話す監督の語り口は非常に暖かい。患者やそれを取り巻く看護師ももちろんだが、患者の家族にもう少し目配せされたら、なぜ日本で閉鎖病棟が改善されないか、という疑問により迫れたのでは、と個人的には思った。
