磨

星の子の磨のレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.5
思春期の少女、自身の出生時の出来事から怪しげな宗教団体に心酔した両親のもとで心が揺れるさまを丁寧に描いた作品。

舞台挨拶中継付き上映で鑑賞。
見どころは芦田愛菜ちゃん6年ぶりの主演映画という事。あちらこちらにポスターが貼ってあった国勢調査の宣伝のおかげで久しぶりって感じは全くないけど(笑)
子役としても抜群に演技が上手かった芦田愛菜ちゃん、女優としても印象的な演技&表情。こちらも演技派蒔田彩珠との姉妹は絵になります。

監督は大森立嗣、本作は「MOTHER」のような強烈な作品ではなく、「日日是好日」のような淡々と味わう作品でもないが、簡単に答えの出ない問題を扱う作品を巧みに作っている印象。それにしてもこの監督は女優の演技が光る作品を作るのが上手い。

盛り上がりもあまりない作品だけど、不思議と見入ってしまう作品。モヤっとして賛否分かれそうなラストだけど、個人的にはあれで良いと思ってる。モヤっとしたテーマを扱うものゆえしょうがない。


宗教問題…、個人的には無宗教なので(便宜上仏教徒だけど)そういったものは全く理解できないが、個人の尊厳を尊重するという意味でもその人にとって心の拠り所として存在しているものを否定はしないし、できるはずもありません。
他人を巻き込まなければ(巻き込む人が多いから困ってるのだが)問題はないと思っています。
磨