けまろう

星の子のけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

星の子(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『星の子』観賞。前作の『マザー』は個人的にはイマイチだったけど、『星の子』はとても好み。特に芦田愛菜の演技が素晴らしい。
両親が新興宗教にハマるちひろ、世間的なイメージとは異なり、いじめられることなく、友人もおり、片想いに耽り、楽しく学校生活を過ごしていた。気がかりなのは家を出て行った姉の行方のみ。純粋であるが故に両親の「異常さ」に気づかない。
しかしそんな彼女の価値観が揺らぐ出来事が。片想いしていた数学教師に真っ向から否定されるのだ。両親は不審者と言われ水は効果ないと言われるちひろ。そこで涙を溜める芦田愛菜の演技が天才的。
そうした価値観の揺らぎを感じ取った両親は、合宿先でちひろと星空を見に出かける。肩を並べて座りながら星空を仰ぐ三人。ここからのロングショットが素晴らしい。流れ星を見つける両親、見逃すちひろ、流れ星を見つけるちひろ、見逃す両親、結局三人同時に流れ星を見ることができない。満天の星空の下で心のすれ違う三人、ここで終わらせるとかセンスありまくる。
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