akihiko810

<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事のakihiko810のレビュー・感想・評価

3.7
片渕監督『この世界の片隅に』のメイキング&公開時のドキュメンタリー映画。

片渕監督のアニメ制作、時代・現地考証、のんちゃんの声の収録、映画公開における監督の映画館や映画祭への凱旋・宣伝の風景が収められている。
『この世界の片隅に』の素晴らしさは今更語るまでもないことだが、やはり緻密な時代・現場考証の上に成り立っているのが伺える。

『この世界の片隅に』は本当に小規模な映画館の公開で始まって、それがロングランヒットにつながったのは、作品のもつ素晴らしさ(リピート、口コミしたくなる力)はもちろんなのだが、片渕監督自ら映画館や映画祭に赴き「足で宣伝する」姿勢も大きかったのだと思う。
単館映画館川越スカラ座を映したときに、なぜかセーラー服を着たおじさんのファンに話を伺ってたのには笑えた。
「自称片渕監督のマネージャー」を自称するヘビーリピーターなファンとかもいて、片渕監督はやはり愛される映画監督なのだと思った。あと、片渕監督が映画館にじかに足を運ぶのは、観た観客の声を聞きたいからなのかも、と思った。戦争体験者に「当時の思い出が蘇った」と言われたら、やはり作品を作ってよかったと思うだろうし。

「さらにいくつもの片隅に」はネトフリにあるが、長時間作品なのでなかなか見る機会がないのが残念。いつかは観たい
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