高校生探偵工藤新一が薬で小学生江戸川コナンとなり難事件を解決していくアクションラブコメミステリーの劇場版第24弾。4年に1度開催されるスポーツの祭典「ワールド・スポーツ・ゲームス（WSG）」開催に合わせて世界初「真空超電導リニア」が開通運転、それに伴うスポンサー行方不明事件と更なる事件が描かれています。タイトルの『緋色』は赤井秀一がメインであることを示していますが同時にシャーロックホームズの『緋色の研究』も連想されました。
ジャケットを参照していただければ分かるように赤井ファミリーがメインとなっております。メインとはいえ一同に会するのではなく各々が連携したり独立して活躍している仕様になっていました。特に赤井秀一の超絶狙撃シーンは本作の白眉といえる見どころ。ここまでの神がかり的スナイパー能力を持つキャラはゴルゴ13くらいでしょうが、コナンとの連携で成し遂げるところはやはり『名探偵コナン』らしさで盛り上がりました。また将棋六冠羽田秀吉（2023年7月時点では藤井聡太が七冠）と赤井秀一との連携も頭脳プレイとして面白かったです。
コナンは金田一くんとは異なり犯人といえども生命を助けて罪を償わせるのを信条としておりますが大体劇場版の犯人は大災害といえるレベルの交通事故及び建物崩壊を引き起こしており本作での賠償額を考えると犯人側が結果的に自死してしまうのではと危惧してしまいました。
それはそうと子どもたちへの恩返しとはいえヤイバーグッズの他にリニアのプラチナチケットを用意し結果的に自分が行けなくなっても受け入れる鈴木財閥の娘園子の懐の深さに心打たれました。
