GreenT

プロミシング・ヤング・ウーマンのGreenTのレビュー・感想・評価

3.0
リベンジ物、って言ってる人が多いですが、私はあえてジャスティス(正義)物と呼びたいです。

やられたらやり返す(復讐)じゃなくて、「当然の報いはこの場合なんなのか」というのがテーマだと思う。

いずれにしろ、ページをめくるように徐々に真実が明かされていくので、あらすじ、ネタバレ、解説は、観た後で読んだ方が、色々考えられて絶対面白いです。

iMDb の投稿者の中には「リベンジ物、サイコ・サスペンス、ラブコメなど、ジャンルを飛び越えすぎ。『キル・ビル』みたいなゴリゴリにリベンジ物にしてくれた方が良かった」って声もありましたが、私は賛成しません。

私は『キル・ビル』で描かれる「女性ヒーロー」って、「男の物まね」というか、「男目線の女性ヒーロー」って感じがして、女性として私は共感しないんですよね。ああいう物事の解決の仕方は男特有のもので、女はああいうのを正当化しないと思うんですよ。

この映画は確かに、途中でトーンがガラっと変わったりして、映画としてはガチャガチャしている印象はありますが、内容を考えてみると、これが正解なんだなあと思います。

監督のエメラルド・フェンネル、どっかで観たことあるな!と思っていたら、ネフリの『ザ・クラウン』シーズン3&4でチャールズの愛人、カミラを演じていた女優さん!!この人短編とかも撮っているらしく、知る人ぞ知るフィルム・メーカーみたいです。

すごい評価されている主演のキャリー・マリガンは、『17歳の肖像』『ワイルドライフ』でもすげー良かったので期待していたのですが、この役も良かったです。この人可愛らしい容姿の割に声にドスが効いていて、それがこの役にハマってました。

プロデューサーがマーゴット・ロビーなんですけど、ある評論家が「キャリー・マリガンより、マーゴット・ロビーの方がこの役向いてないか?」と書いて謝罪させられたそうです。理由は「名演技をしていると褒めているのに、『セクシーさが足りない』と批判する、それこそこの映画が描きたいことだ」的な?理由なんだそうで。

確かに、レイプや男性の性的欲求のターゲットになるのは、容姿や年齢は全く関係ないのが現実なんですよね。

男優さんたちも、こういう役柄を演じるのはなかなか勇気がいると思うのですが、最近頑張ってる人たちが参加していて面白かったです。

ネタバレはコメント欄で!!
GreenT

GreenT